現実感に乏しく、生きている実感がない・自分の人生を他人事のように感じる

→離人症あるいは他の同一性障害

自分の人生なのに実感がなく、他人ごとを生きているように感じることや、現実世界を見渡したときに、自分の周囲だけに膜が張っているように感じることは、離人症状の特徴です。離人症は、自分と他人の境目が混乱するような、統合失調症の症状としても生じますが、その多くは意識の解離症状に親和性のある病態で、ストレス下や、困難な現実から身を守るために生じることが多いようです。自我同一性の形成期である思春期には、正常な反応として見られる場合もままあります。生きている実感を取り戻すことは、それこそ意識しすぎると難しい場合もありますので、あせらずに落ち着いて原因を見定め、回復への道筋を探してゆきます。

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