新舞子ハイツ
珍しく新舞子ハイツまでの道のりを走った。
いわき七浜の景勝地のひとつ、新舞子。
震災で被害を受けたハイツも、
ようやく今年
プールを含めほぼすべての施設が再開された。
平五小の前を通る道は、
中学のとき、
薄磯海水浴場まで
夏休みになるとほぼ毎日通った道だ。
中古だが、ようやく買ってもらった変速チャリ、
ロードマンを競い合って。
途中、県道を右手に折れると、
小さな小川もまだ残されていた。
休憩するときは
なぜか自分はドクターペッパーを買った。
メローイエローや
マウンテンデューも懐かしいが、
どうしてかドクターペッパーの変な?味が好きだった。
つまみはたいてい
「よっちゃんイカ」か「ベビースター」
いまでも変わらぬ小路に商店はあり、
スプライトは
いまもなお現役だった。
そして薄磯の帰りにハイツで風呂に
男子みんなで入るのが日課だった。
お互いがお互いの身体を意識しつつ、
チャリで競い、
海では泳ぎ、
サッカーでまた競い、
好きな女の子の名を語り合った日々。
黙々と走ると
ひまであるからそんなころを、
昨日のことのように思い出す。
さて、ハイツでは新そば祭りだそうだ。
太平洋を眺める風呂上りに、
コシがあって実にうまい。
みなが腕をふるい合うそばを、
ワンコインでいただけるのもラッキーである。
ドクターペッパーは黒ラベルに変われど、
あの中学時代と楽しみは同じなのかもしれない。
人というのもそう大きくは、
変わらないものらしい。