重い病ではないかと常に不安で、検査で大丈夫といわれても落ち着かない
→心気症
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癌などの重い病ではないかと常に不安で、検査して異常がないといわれたのに落ち着かない状態を、心気症といいます。死の不安に常にさいなまれている状態ということもできます。身近な人が亡くなったあとに、一過性に生じる場合もありますし、完全に重い病であると確信し、憔悴し、ふざぎこんでしまう場合もあります。いずれにしても、うつ状態と密接な関わりがあり、より深い抑うつに陥るのを、防いでいるという側面もあるようです。死というものの存在を、まえもって知ることができる人間にとって、死への不安や恐怖と向き合うことは、避けては通れない問題です。心気症を乗り越えることは、死というものをいかに受容できるかという、人間存在にとって、根幹的な主題に関わってきます。抗うつ薬や、抗不安薬などを、必要に応じ用いつつ、死の恐怖への捕われから解放され、いまの生活を充実して生きるためのお手伝いをします。