東北の夏
初めて野馬追を観に行った。
いわきから南相馬へ。
原子力発電所のため常磐線は不通であるから、
磐越東線と新幹線で
仙台へまわり、バスで向かった。
勇猛果敢。
首位で風を切る人馬が
一閃、
勝ち鬨をあげ、
駆け抜ける。
忘れていた
父なるものを
思い返す。
続いて
「来ること勿れ」といわれた僻地東北の入り口、
勿来の関近く。
水質が確かめられ、
いわきで唯一この夏オープンした勿来海水浴場だ。
いわきの海は、足だけ入るのがちょうどよいほど、
頭までつかるとかなり冷たい。
これがいい。
真夏にはやみつきのひんやりだ。
波をくぐり、胸板で、波に乗る。
ボードなしでボディサーフィンができる。
夢中になると
ちょうどいいひんやりなのだ。
ラストは地元、
平(たいら)の七夕。
仙台に次ぎ、全国で2番目に大きいそうだが、
ほんとうだろうか。
ここで食べるとB級グルメも
格別の味わいだ。
なみえ焼きそばに行列しつつ、
ビール即汗。
子供たちが、吹き流しを、駆け抜けてゆく。
今年の夏は、
熱かった。
東北の
短い夏だ。
影も濃い。