すごい映画でした。
いわきぼうけん映画祭の後夜祭かつ、
ポレポレいわき映画祭前夜祭りを兼ねた企画で、
「この空の花~長岡花火物語」が、いわきアリオスで上映された。
兼ねてから観たかった映画でもあり、
大林宣彦監督のトークショーもあるとのことで、
強風のなか、よろこびいさんで出かけました。
映画は、戊辰戦争からパールハーバー、
太平洋戦争末期の長岡大空襲、広島、長崎の原爆投下、
アメリカによるビキニ環礁での水爆実験、そして東日本大震災。
時間と空間、個人や国籍を超えて、圧倒的な情報量が、
たたみかけるようにスクリーンに投影される。
あたかもそれは、自由連想のようで、無意識の連鎖のようで、
現代を生きる自分たちが、目を背けずに向き合わなければならない、
目を背けようとすればするほど、決して背けるわけにはいかない、
現実よりも、リアリティのある、
悲しくも、豊穣で、重層的な世界でもあった。
ちょっと何を書いているのかわからなくなってしまった。
大林監督の無意識が、戦後を生きる私たちの無意識、
さらにもっと大きな意味での無意識につながるとでも言ったらよいか。
上映のあと、監督は予定より30分オーバーし、
90分間も、熱く、想いを話してくれた。
想像力を喚起すること。
鎮魂の長岡の白い花火が、
姉妹都市となったホノルルの、
パールハーバーでこれから打ち上げられようとしていること。
子どもたちにこそ、この映画を観てほしいこと。
映画を観終わった5歳の子が、
「ぼく、生きているの?」
と問うたということ。
そして主催した「いわきぼうけん映画祭」と
「ポレポレいわき」の太っ腹ぶり。
160分の映画と90分のトークショーが1000円で観れただけでなく、
後日、このチケットで、
あと3作の映画を、
いわき駅前の映画館「ポレポレいわき」で、観ることができるというのだ!
しかも単館でしか観ることのできない、
垂涎の映画がそろっているではないか。
ありがたし。
これでこそ「ポレポレ映画祭」である。
来週も時間を見つけ、映画館に行かなくては、である。
さらに暗くなった帰りには、
観覧者全員、
こんなお菓子をいただいた。
長岡から上映の応援にかけつけた、青年団によるものだ。
ありがたし。
長岡の、
真っ白い花火が目に浮かぶ。
アリオスを出た、
澄んだ夜空には、
オリオン座がくっきりでした。