夏井川

ひまのあるときは白鳥を見にゆく。

いわき市内であれば校歌には必ず歌われる夏井川に、たいら市街を流れる新川がそそぐ場所だ。

今年も多くの白鳥たちが、子育てにやってきている。

灰色の毛はずいぶん生え替わっているから、巣立ちの日も近いのだろうか。

「先生、やりました。合格です」

「だめでした。でも精一杯やりましたから、しょうがないです」

 

友人との葛藤や、身体の症状。

思春期ならではの悩みに苦しむ、青年たちの吉報や、

さまざまの知らせに一喜一憂するのも、この季節のことだ。

雲は自由に形を変え、

たえまなく、流れてゆく。

もう一ヶ月もすれば、白鳥たちも、

一羽残らず、旅立ってゆく。

(ひとはそう簡単にとべるわけではないのだけれど)

 

 

 

「あおぞらうつす~なついがわ~」

母校の歌は、忘れないものなんだな。

よい思い出ばかりではないけど、

つまづいたとき、

帰ってくる場所は、

ここにあるのかもしれない。

  1. みちよ より:

    白鳥がくる素敵な故郷の川があるのですね。

    川…ふと浮かんだのは四国三郎吉野川でした。
    帰ってみようかなぁ〜第二の故郷へ…

    戻ってみたら、今度こそ巣立ち羽ばたけるかしら(この歳で)

  2. さおり より:

    じんわりと元気が出るブログですね。
    母校の校歌は忘れないものだと私も思います。
    「人生は短く、芸術は永し」だったような。。
    久しぶりに学校を訪ねてみたくなりました♪

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