落ち着いて席についていられない・片付けが苦手・集中できず簡単なミスを繰り返す
→注意欠陥・多動障害(ADHD)
注意、集中の困難、(落ち着きがなく動き回るといった)多動、衝動性をその特徴とする注意欠陥、多動障害(ADHD)は、幼児期から学童期にかけて主に認められる発達障害のひとつです。多動、衝動性が前面に目立つタイプ(いわゆるジャイアン型)と、注意、集中困難が目立つタイプ(のび太型)に分けられ、安全面を守り、注意、集中力を高める目的等で、必要に応じ、薬物療法(コンサータ、ストラテラ、インチュニブ)を用います。特別支援クラスで療育するか、普通クラスで教育を受けるかの判断を含め、学校との連携を取りながら、その子に応じた療育計画を立て、成長を促してゆくことになります。
なお成人で、片づけや掃除、整理整頓が苦手といった主訴で来院される患者さんや、注意力の散漫を主訴とする患者さん、あるいは気分障害を認める患者さんの児童期に、軽度のADHDのエピソードが認められることはまれではなく、こうした知見が最近注目されています。