こころの発達、成長理論(精神分析的な考え)について

ひとのこころは、多くの出来事や他者との出会い、さまざまな苦悩や試練によって、発達、成長してゆくものです。

別れ、理不尽なできごと、よろこび、苦しみ、嫉妬、敵意、挫折、達成。

不平等で、思い通りにならないことが常であるような、ひとの一生において、無理に明るくふるまったり、他人のためだけにがんばったり、ひたすらポジティヴに考えたりすることは、不可能です。

たとえば嫉妬や敵意などの、ネガティブな感情に苦しんだり、ときに誰かを傷つけたり、投げやりな行動をしてしまったりしても、不思議ではありません。

大切なことは、自分の身に起こるあらゆるものごとを、受け容れ、消化してゆくことです。矛盾した考え、他者への怒り、むなしさ、さみしさ、やるせなさ。そうした一見ネガティヴと捉えがちな感情こそを、しっかりと受け留め、けっして否定せず、こころの発達、成長に欠かせない、大切な糧として、吸収、消化してゆく。

並大抵のことではありません。

でもそうした感情を否定、否認するがゆえに、多くの心身症状、解離、強迫、自傷、依存など、あらゆる症状があらわれてきます。しかし、大丈夫です。少しずつでもこころに余裕ができれば、自らの問題(症状)を、自分自身のものとして、引き受けられるようになってゆきます。この過程で、不安や、抑うつ、身体化症状が一時的に現れることも多いのですが、心配ありません。これはある意味、ひとつの通過儀礼的な症状で、自分というものを受け容れるための、回復の準備が整ってきている証拠なのです。やがて、矛盾した考えや、むなしさ、怒りなど、ネガティブともいえる感情も、消化(昇華)され、自らの心身のうちに、統合されてゆきます。もちろん、行きつ戻りつですが。

こころの発達、成長に関する私の考え方は、以上のようなものです。

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